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多摩産材事業者インタビュー

西川材の伝統を守りつつ貴重な資源である国産木材・多摩産材を無駄なく活用

株式会社アラ井

入間川の上流、埼玉県西部地域の豊かな緑のなか、飯能市の市街地から車を10分ほど走らせると、左手に大きな丸太を輪切りにした看板が目に入ります。この入間川のほとりに社屋と工場を持つのが、株式会社アラ井です。

飯能市、名栗村、越生町、毛呂山町、日高市にまたがるこの入間川水系の地域は、古くからの西川材の産地として名高い場所。江戸時代からこの地の気候を活かした独特の育林方法により、年輪が緻密で節が少なく、色つやの良い良質な木材、西川材を育んできました。

当社もその伝承を受け継ぐ製材事業者のひとつで、昭和9年に足場丸太を中心に創業。昭和47年に製材機を導入し、また昭和49年には法人化しました。

創業以来続けてきた堅実な経営

当社が心がけているのは、迅速な対応と納期の厳守。当たり前のことのようですが、戦中・戦後の混乱期もあり、創業以来90年近く、これを続けるのは大変なことでした。
西川材を用いた建築材や土木用木製品の製造・販売のほか、オーダーの木工品の製造販売も手掛けており、森林を維持するための業務にも力を入れています。

西川材で培ったノウハウを多摩産材にも活かす

矢板や測量杭など、土木材や仮設材の製造販売を得意としていますが、当社の事業はそれだけにとどまりません。オール西川材のログハウスや外置きトイレユニット、木レンガ、らせん階段など、設置する場所に応じて設計から施工まで、ワンストップで請け負っています。また、玄関の踏み板や机、椅子、ダイニングテーブル、プランターボックスなどの製造販売も行っています。

そして、これらのオーダー製品を多摩産材で製造することにも対応しています。

西川材・多摩産材をはじめとする国産木材を徹底的に有効活用

当社はまた、極力廃棄物を出さないという取り組みにも力を入れています。従来、野焼き処分されるのが一般的だった細い間伐材や枝葉、切り株などの抜根、廃木材なども、チップ材、コンポストなどに生まれ変わらせ、木の皮までも乾燥機の熱源として利用しています。

そんな当社ですが、近年のウッドショックや人手不足には打撃を受けました。それでも、機械化を進めるなど、様々な打開策を模索中です。
長年培ってきた信頼と実績に恥じぬよう、これからも「アラ井さんと取引をして良かった!」と言って頂けるような対応を心がけてまいります。西川材や多摩産材をはじめとした国産木材に関することなら、何でもご相談下さい。

  • 取締役の新井徳太郎さん:イメージ
    取締役の新井徳太郎さん
  • 株式会社アラ井:イメージ
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