多摩産材事業者インタビュー
他にはまねのできないオリジナル商品で木材の新たな可能性を探り、生活に彩いろどりを
株式会社サカモト株式会社サカモトは、昭和36年、緑豊かな埼玉県飯能市に木製建具製造業として創業しました。今でもオーダーメイドの建具が売り上げの約7割を占めますが、家具やテーブルなど、建具以外の依頼も増えてきています。また、最近では新型コロナウイルスの影響もあり、建具を組み合わせた「間仕切りブース」の依頼も多くなっています。
会社のビジョンは“ 夢あるモノづくり=Dream Maker”で、時代の要請に応え、さらに人々の生活に彩(いろどり)を与えられるような製品作りを心がけています。
3つの柱で事業展開
当社は、①オーダー製品、②オリジナル製品、③SDGs/CSRの3つの柱で事業を展開しています。
従来までは、オーダー製品が売り上げの100%を占めていた当社ですが、4年ほど前からオリジナル製品の開発も始めました。話題を集めた「ひとつぼ」シリーズをはじめ、天然木材を極薄にカットした壁紙シート「ウッドピール」「環境性能eco」シリーズ、地元の森で育ったヒノキを用いた職人技が光る家具「KADOU」、斬新な3D家具の「HADOW」シリーズなどがあります。オリジナル製品の開発には、時間もコストもかかりましたが、常にチャレンジを続けるという姿勢を示すことで、オーダー製品の新規顧客獲得にもつながっています。
SDGsに関しては、社内で4つのゴールを設定し、それぞれに具体的な活動計画を作成しました。例を挙げると、「12 つくる責任 つかう責任」に関する活動計画として、①リサイクル可能な製品の開発→②廃棄品を無料回収する制度の策定→③回収した商品の再利用を実施しています。
地産地消を目指して多摩産材を活用し、木材の可能性を広げる
当社ではこれまで、主に地元・埼玉県の地域材である西川材を使ったオリジナル製品を製造・販売していました。しかし、当社のビジネスの7割以上は東京都内です。
そこで、「地産地消」を目的に、マーケットに合わせた材料(=多摩産材)を使用しようという軌道修正を行いました。
当社のような小規模な木工所の場合、職人の手加工の占める割合の高さから、商品のコストがどうしても高くなりがちです。このことに対しては、①機械化を進めて生産性を高め、コストを下げる、②価格競争の必要がないような他にはない(できない)商品をつくる、の2つのアプローチで取り組んでいます。
当社の強みは、60年以上積み上げてきた建具製造の知識や技能だけではなく、3D画像データの作成や高性能NC機による加工ができ、それもすべて自社で完結できることです。
木製品でさえあれば、どんなものでもご希望の製品を作ることが可能です。ぜひ、ご相談下さい。