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多摩産材事業者インタビュー

「人も活き活き、地球も生き生き」をコンセプトに多摩産材や各地域の国産木材を活用

株式会社イトーキ

明治23年に伊藤喜商店として創業した株式会社イトーキ。130年以上の長い歴史のなかで、いち早くゼムクリップやホチキスの輸入販売を始めたり、木製のゼニアイキ(金銭記録出納機)を開発して販売したりと、常に世にない新しいものを生み出し続けてきました。

企業コンセプトに「人も活き活き、地球も生き生き」を掲げ、SDGsという言葉が生まれるずっと前から徹底した環境への配慮を続けてきました。

多摩産材をはじめとする地域材を活用するソリューションEconifa(エコニファ)

イトーキは平成22年より、日本の豊かな森から生まれる地域材の活用を通じて、森と街をともにイキイキとさせるソリューション「Econifa」を展開しています。これは国内産の木材を、デザイン性の高い家具や内装として製品化し、オフィスや都市部の空間に提供するソリューションです。

森林は適正な伐採や定期的な管理を行うことで活性化し、様々な生物の命を育む場となります。Econifa事業の推進は、木材使用によるにCO2の固定化をはじめ、森林の生物多様性の保全や、地域経済の活性化まで、地球環境保護と社会的課題の解決に対し、多様な側面に展開することで、SDGsにも貢献するソリューションです。

オフィス空間を快適にするビッグテーブルsilta(シルタ)

また、森林総合研究所、東京大学大学院などとの共同研究により、オフィスで使用するテーブルの天板の材質の違いによるワーカーの心理状態などについて実証実験を行いました。その結果に基づいて令和3年12月にリリースされたのが、オフィスの象徴となるビッグテーブル、siltaシリーズです。

実験では、実際のオフィス空間で天板材質の異なる3種の大型テーブルを使用し、オフィスワーカーが、それぞれの天板使用時における集中力や発想力、生理・心理面に及ぼす影響について科学的に検証しました。実験の結果、本物の木のテーブルを使用することにより、集中力・発想力が向上し、ストレスや不安感が抑えられる傾向があることが分かりました。オフィスをはじめとする就労空間で、木質化によりオフィスワーカーへの良い効果を示す傾向が分かりました。

生産者の顔が見えることも多摩産材の大きな魅力

イトーキは今後も木材も含めた持続可能な環境保全型のものづくりに取り組んでいくという方針を掲げています。そんななか、顔の見える関係性があることが、多摩産材や各地域の国産木材の魅力だとも考えています。顔が見える、すなわちトレーサビリティーが明確で、木製品をお使いになるお客様に安心と安全をお届けすることにもつながると考えています。国産の木製品がもっと選ばれるようになり、木材関連の生産者の努力が報われるようなものづくりを目指してまいります。

  • 代表取締役社長の平井嘉朗さん:イメージ
    代表取締役社長の平井嘉朗さん
  • ITOKI TOKYO XORK:イメージ
    ITOKI TOKYO XORK
  • ITOKI Design Lab TSUKISHIMA:イメージ
    ITOKI Design Lab TSUKISHIMA
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